2. 同時接種をしても大丈夫ですか?

当院では出来る限り同時接種を行っております。
日本の赤ちゃんが1歳前に接種するワクチンは6種類、接種回数は16~17回にもなります。
世界中の小児科医が同時接種をおすすめしているのは、予防接種スケジュールが簡単になり、接種忘れなどがなくなる(接種率があがる)だけでなく、予防という本来の目的を果たす意味で非常に重要だからなのです。子どもの免疫の力は弱いのですが、ワクチン10本を同時接種しても、免疫力の0.1%くらいしか使用しません。
そして実際問題として、長い間世界中で使用されて問題が起こってないことが最大の証拠(エビデンス)です。
アメリカでは生後2カ月で6種類を定期・同時接種していました(DPTワクチン・不活化ポリオ・ヒブ・小児肺炎球菌・ロタワクチン・B型肝炎ワクチン)。
B型肝炎ワクチン、ロタウイルスワクチンは、WHO(世界保健機関)がどんなに貧しい国でも国の定期接種に入れて、無料で接種して国民を守るように指示しているものです。
またWHOでは、おたふくかぜとみずぼうそうも先進国では無料化することが望ましいと勧告しております。
予防接種において、日本はとても「先進国」とはいえない状況です。
実は同時接種の最大のメリットは、通院回数が減ることではありません。
複数のワクチンを同時に受けることで、病気に対する免疫が早期にえられ、早い時期に子どもを病気から守ることになります。
だからこそ、世界中の医師が同時接種をおこなっているのです。
ワクチンの効果や副作用は、同時接種も単独接種と変わりません。
小さな赤ちゃんでも大丈夫、同時接種は世界中で推奨されています。

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